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2014.09.13

インタビュー第2弾

インタビューの第2弾。北海道教育大学札幌分校の平野直己先生の原稿が出来ましたので、掲載させていただきます。http://ethic.cloud-line.com/interview/04/

平野先生も精神分析ベースの臨床心理の先生ですが、ざっくばらんなお人柄で、元原稿のリコーダーを起こしたら2時間のお話でワードで55ページにもなったという(笑)、何だか今まで最も会話の相互作用が頻繁だったとてもリラックスした笑いの絶えない時間でしたが、そういう雰囲気の中にもキラッと光る鋭い分析が随所にあって、纏める際もなかなか捨てる部分がないな、と思うばかりでした。

結局4回に分けて掲載させていただく形をとりました。お話は平野先生の語り口を極力活かす形をとっています。領域的に関心のある方にとっては堪らない内容になっていると思いますので、是非時間がある際にご覧になってくださいませ。

特に4回目にまとめて内容を挙げた壮年期の子どもが老いた両親を見ていく「下り坂の心理」、下山の心理学は自分のリアルタイムの関心にまさに応えてくれる貴重な内容です。この件に関しては教えを乞う側に留まらず、平野先生も同列に考えられる話題として語ってくれたのは個人的に非常に嬉しくもありました。内容も、あまり今のところ語られていない斬新な内容だと思います。世代が近くないとあまりピンと来ない部分もあるかもしれませんが、注目に値するものと久しぶりに自賛してしまいますです

2014.08.08

第一次世界大戦から百年

 今年は第一次世界大戦勃発から百年ということらしく。この第一次世界大戦というのは、現代を知る上でも非常に意味あることなのでしょう。少なくとも欧州におけるインパクトは大きくて、甚大なる死者の膨大な数に収まらず、「理性主義」を強く信奉し始めていた西洋人にとって理性主義に対する懐疑を与えることになりました。日本人にとってみれば、膨大な被害と加害を受け、与えた太平洋戦争敗北を含む第二次世界大戦のほうがインパクト大でしょうが、ヨーロッパにおいては第二次大戦は第一次大戦の続編、という趣きがありそうです。

 当時、オーストリア皇太子がボスニアでセルビア主義者によって暗殺された問題が発端で、事柄自体はオーストラリアとボスニア、セルビアという局地的な問題でした。ですから、当時は誰もこの戦争が4年以上に及び、世界中を巻き込み、欧州内だけで死者が一千万にも及ぶ大戦争になるとは思われなかった。未曾有の大戦争、そして国家を挙げた総力戦になったのが第一次世界大戦から始まる二十世紀でした。 いま、盛んに集団的自衛権が活発に論じられていますが、まさに当時は「同盟国」の同盟関係が引っ込みがつかない状況を作ってしまい、相争うという膠着の図式を描いた側面があり、その問題こそ「集団的自衛」の危険性にまるまるトレースできるでしょう。

 第一次世界大戦が虚無と怒りの総体であるヒトラーを生み出したとも言えるでしょうし、西洋的な「理性主義」への新たな懐疑が第一次大戦後に生じたのも確かです。社会主義の人たちは資本主義の矛盾が国家間の戦争を生み出すと見て、後にソ連邦を生み出し、社会主義や共産主義への対抗の論理が生み出される契機にもなりました。

 しかし、人間の社会が維持されるのには知性と理性しかないでしょう。如何に理性を強くするか。それが二つの大戦を経過した心ある世界の人たちの問題意識ですし、その方向性で動いている世界でもあります。同時に、たとえ先進国でも理性主義を鍛える契機を失いつつある部分もあるのが現在、ということでもありましょう。

 ところで、あれだけ甚大な被害を生んだ欧州の第一次大戦でも戦争に参戦せず、平和を維持した二国がありました。スイスとスエーデンです。日本はこの二国のありようから学ぶ点がおおいのではないでしょうか。

2014.07.16

大人も社会を学ぶ

今後のことも見据えて拙編書インタビュー集「ひきこもりを語る」を読み返していて、ある識者の「大人も今の社会を学ぶということですよ」という言葉に出会って、これだな、と思いました。

もと当事者として社会が分かっていない、多彩な各自の専門分化した仕事などの領域が広大で大人の年齢になっても社会が分かってないという漠然とした不安は常にありました。分からなさ過ぎることがハンディになっているのではないのか、とも。

でも、最近の物凄い勢いでの社会変化、特にテクニカルな環境が与える人々の意識変化など、もはや多くの人が社会を見渡せないんじゃないかな、と思うのです。

であれば、おそらく機能分化した各分野で物思いながら仕事をされたり、役割を果たしたり、あるいはそれらをキャンセルしている人たちの考えって一つ一つが価値があるんじゃないかなと最近思うようになりました。

私としては、それらの一つ一つが自分が思うことと一致する点や思いもよらぬ点などさまざまだと思いますので、それをインタビューという形で不器用ですが、お伝え出来ればなと思います。

「大人の人も学ぶ社会」のサイトがもし構築できたら凄いことですね!

夢だなあ。でも一人では限界がありそうです。長い目で見たら誰か協力者がいればなぁと思います。

あと、ネットは不特定多数なので、ネットに上げられることに関して困りますという話も今後出てくると思うので。。。その点も課題になるかな、と思っています。

 

2014.07.13

インタビューサイトを始めました。

 現状ではまだ個人としてのホームページサイトですが、私が行うインタビューを掲載するホームページを作成しました。

 まずは「心理学と宗教」のテーマで精神分析医で札幌学院大学非常勤講師をされている安岡譽氏のインタビューから掲載します。

 今後、トップページの「理念」を軸に一般市民の方々も含めたインタビューを随時掲載したいと考えています。宜しくお願いします。

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管理人:杉本 賢治

編書『ひきこもりを語る』(V2ソリューション)

※8月27日『ひきこもる心のケアー経験者が聞く10のインタビュー』(世界思想社)、好評発売中。

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